せっかくアジア・中華圏に留学するのだから、MBA期間中に中国語もマスターしたいという方も多いです。できるか、できないかで言うと、その気になればある一定レベルまで上達できます。
今回は、中国大陸・香港MBA各校が提供している中国語クラス、現地滞在中の学習法についてご紹介します。
中国大陸・香港MBA各校が提供する中国語クラス
アジアMBAの中では、中国大陸・香港MBA各校はMBA学生向けに有償・無償(MBA学費に含まれる)と差はありますが、中国語を学習する機会を提供しています。
主要中国大陸・香港MBA各校が提供する中国語クラス
学校名 | 中国語プログラム |
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清華大学経済管理学院 | 【在学中】International Students向けに1学期間必修の中国語クラス(週1回、レベルは初級/中級/上級、無償)がある。場所はキャンパス内にて、単位認定もされる。 |
北京大学光華管理学院 | 【入学前】中国語のサマースクールを受講可能(無償)
【在学中】International Student向けに1学期間必修の中国語クラス(週1回、レベルは初級/中級/上級、無償)がある。場所はMBA授業と同じ教室にて、単位認定もされる。 |
中欧国際工商学院 (CEIBS) | 【入学前】Pre MBA期間中(7月)に非中国語スピーカー向けに3週間のChinese language courseが開催される(有償)。
【在学中】Term1&Term2はグループレッスン(週1回、初級/中級/上級)、Term3&Term4はマンツーマン授業(10時間)が提供される。費用は全てMBAの学費に含まれる。 |
香港大学(HKU) | 【在学中】希望者向けに中国語クラス(有償、Admiraltyキャンパスにて実施)が開催される。“Hong Kong/China Track”を取得する場合は、Fudan University(上海)にて中国語基礎クラスを選択科目(MBA単位認定)として受講することができる。 |
香港科技大学(HKUST) | 【入学前】Chinese Language Studies (IUP)による4週間の中国語クラス(有償)、10日間のクラス(無償)を受講可能。
【在学中】HKUST Language Centerが提供する初心者向けの基礎中国語クラス(有償・全てのレベルを達成するとキャッシュバックあり、MBAの単位交換はされない)、上級者向けのBusiness Chineseクラス(授業は全て中国語で行われビジネス交渉などを学ぶ。MBA選択科目単位認定)がある。 |
香港中文大学(CUHK) | キャンパス内に、大学付属の語学教育専門機関“ Yale-China Chinese Language Centre (CLC)”がある。
【入学前】CLCが提供する“Intensive Summer Mandarin Course (Jun-Aug)”、“Intensive Pre-term Mandarin Course (Aug)”を受講可能 【在学中】CLCが提供する中国語クラスを随時受講可能 ※MBAオフィスより、CLCにて受講する中国語クラスのスポンサー(全額or一部)を受けることも可能。 |
中国大陸(北京・上海)での学習法
言わずもがなですが、中国大陸では公用語が標準中国語(Mandarin、普通話・北京語とも言われる)のため、学校の授業以外では中国語が必要となります。英語はどのぐらい通じるのかと言うと、ほぼ通じない(日本と同レベル程度!?)という感覚です。
逆に言うと、生活しているだけで耳には勝手に中国語がバンバン入ってきて、話さざるを得ないので、活きた中国語を聞く・話す機会が溢れています。
このような環境下で、学校が提供している中国語プログラムだけでは足りない、更に学習機会を作りたいと考えた場合には北京・上海の場合は、身近に以下のような方法があります。
- 大学付属の語学学校:北京大学、清華大学には付属の語学学校があります。他にも北京大学、清華大学と同じエリアにある外国人向けの中国語教育を専門とする北京語言大学では、留学生向けの中国語クラスを数多く実施しているため、こちらに通うことも可能です
- 中国語学校:北京・上海の大学周辺には多くの中国語学校(プライベートスクール)があり、グループレッスン・個人レッスンなどが受けられます。現地の語学学校のオンラインレッスンは、渡航前から日本でオンラインレッスンで受講することも可能です。
- 家庭教師:個人教師、中国語学校の個人レッスンを日本で受けるよりかは若干安価に受けることができます。会話力強化に役立ちます
- Language Exchange:学内/学外で日本語とのLanguage Exchangeパートナーを見つけることができます
香港での学習法
香港の公用語は広東語・英語です。広東語と標準中国語は近いのか?と言うと、全く別物です。発音も異なり、表記も広東語は繁体字(日本語の漢字に近い)、標準中国語は簡体字(従来の漢字を略式化したもの)を用います。
香港人同士の会話は広東語で行われ、一部ローカルの香港人は広東語のみ話す人も見られます。では、中国語は通じるのか?と言うと、返還後多くの中国本土との行き来が活発に行われるようになり、ビジネスの繋がりも深いことから、標準中国語を話せる香港人は多いです。
しかし香港は中国大陸と異なり、日常生活を英語で行うことができます。MBA学生の場合大抵のことが英語で事足りてしまうため、よほど中国語が英語と同レベル、もしくはそれ以上に流暢に話せる場合を除き、あえて中国語で話すという機会はないでしょう。
ではどんな中国語学習法があるかというと、北京・上海と同様に中国語学校、家庭教師、Language Exchangeなどを利用し勉強することができます。中でも香港は深セン(中国本土で香港と隣接している都市)まで地下鉄・高速鉄道で気軽に行ける距離感のため、MBAの授業が落ち着いてきたら、深センにある中国語学校に通うというのも一つの選択肢です。
MBA期間中にどこまでレベルアップ可能か
スタートラインによりますが、中国語学習歴がゼロだった人が、現地に行ってから中国語学習を始め、現地でMBAと並行しながら中国語プログラムを受け、語学学校などプラスアルファで学習を行った場合、半年~1年の学習期間でHSK5級~(かなり頑張れば)6級まで取得可能です。
皆さんも十分お分かりの通り、語学検定試験に受かったら中国語を話せるのか、ビジネスで使えるのかと言うと、そういう訳ではありません。しかし、現地で中国語を使って生活をすると、昨日伝わらなかった事が今日は伝えることができたり、日々自分の成長を感じることができます。このように、中国語でコミュニケーションをする楽しさを感じられる環境にいることは、勉強する大きなモチベーションとなります。
言語はコミュニケーション手段にすぎませんが、中国でビジネスに携わるには中国語は必須要素です。せっかく仕事を辞めての留学し、また学生に戻れるこの期間、自分の武器の一つとして中国語も習得してみませんか?