取得する人がとても少ないためあまり知られていませんが、アジアMBAはダブルディグリーの提携校の数が多いです。ダブルディグリーで取得できる学位も、2校でのMBA+MBAだけでなく、エンジニア系、医学、公共政策など多岐にわたります。
今回はMBAを目指す皆さんに、MBA+αとしてのダブルディグリーのメリット、目指す際の注意点、アジアMBA各校のダブルディグリー提携校一覧をご紹介します。
ダブルディグリーのメリット
交換留学とダブルディグリーの違い
ダブルディグリーは双方の大学で学位を取得することができますが、交換留学は一つの大学(交換留学元となる、自分が出願し入学した学校)の学位のみとなります。ダブルディグリーの場合は、2つの学校に所属する事となるため、双方のキャリアセンターを利用できる、アルムナイネットワークに入れるなど、両方の学校のMBAリソースを利用することができます。
MBA+専門領域の学位取得も可能
ダブルディグリーは2つの学校で2つのMBAを取得する以外、専門領域の学位を取ることもできます。理系・エンジニア系から、医学系まで幅広く提携校があります。詳しくは以下一覧、そして各学校のプログラム詳細ページをご覧ください。
◆アジアMBA各校のMBA+専門領域で取得可能なダブルディグリー
- 理系・エンジニア系:清華大学経済管理学院/MIT Master of Science in Management Studies, 清華大学経済管理学院/Columbia School of Engineering, 復旦大学 MBA/MIT Master of Science in Management Studies
- 医学系:CEIBS/Johns Hopkins Bloomberg School of Public Health, MPH
- 国際関係:CEIBS/Fletcher School, Master of Arts in Law and Diplomacy (MALD)
- 公共政策:シンガポール国立大学(NUS)/NUS the Lee Kuan Yew School of Public Policy (LKYSPP), Master in Public Policy(MPP), Master in Public Administration(MPA)
日本+アジア、2つの国でMBAを取得
「日本+アジア」の2つのMBAを取得できるプログラムがあります。アジアのみでMBAを学ぶのではなく、日本でも学ぶメリットとしては、日本ビジネスを学べる点、更に卒業後も日本の大学のネットワークを活用できる点です。日本での仕事にMBAをすぐに活かしやすいという点で、社費留学の方にも人気のプログラムです。
現在、日本+アジア両国でMBAが取得できるプログラムは3つ。一つは、シンガポールの南洋理工大学(NTU)と早稲田大学のMBAを取得できる「早稲田-ナンヤンダブルMBA」、二つ目は北京大学と一橋大学のダブルディグリープログラム、三つ目は国立台湾大学と京都大学のダブルディグリープログラムです。
ダブルディグリーを目指す際の注意点
期間・学費&出願方法は事前に要チェック!
ダブルディグリーを取得する場合、MBA単独の学位取得とはカリキュラム(期間)が異なります。2つの学位を別々に取得するより短い期間で学位を取ることができますが、多くのプログラムはフルタイムで2~2.5年の履修期間となります。
学費の支払い方も要チェックです!MBA取得のみの場合と、同額で取得できるケースは少ないです。多くの場合は、それぞれの学校に別々に支払う方式です。その場合学費設定が高い、欧米の学校とのダブルディグリーを取得する場合、アジアMBAの学費よりトータルの学費は高くなります。
出願方法はプログラムにより異なります。一つは、MBA出願時にダブルディグリー取得プログラムへ応募し選考を受けるパターン。2つ目は、MBA入学後ダブルディグリーへ応募し選考を受けるパターンです。
このように、ダブルディグリーはプログラム毎に設定が細かく異なります。記事最後に「アジアMBA各校のダブルディグリー提携校一覧」を付けています。この中に、各学校のダブルディグリープログラムページへのリンクを入れていますので、気になる学校のプログラムは、各学校HP情報、問い合わせを行い、詳細を必ず確認してください。
一人でも、最後までやりきる覚悟を
アジアMBA各学校ではダブルディグリー制度はありますが、取得する人の数は非常に少ないです(一方で交換留学に行く人は多いです)。クラスメイト100人中数人、場合によっては一人というケースもあります。その場合、どのクラスを受けるか、どうタイムマネージメントを行うかなど、周りの助けなしに自分で決め、やりきる必要があります。大変な道のりではありますが、短期間でMasterを2つ取得するという大きな成果に向けて、覚悟を持って臨んでください。
アジアMBA各校のダブルディグリー提携校一覧
◆主要アジアMBA各校のダブルディグリー提携校・取得学位一覧(2021年9月現在)