【香港の金融業界で働く】就職に役立つ資格証明書とは? Vol.2 CFA&CFA institute Investment Foundations Program

 

CFA受験体験記

 

CFA Instituteもしくは日本CFA協会のページを読むと、試験概要については大体理解頂けると思います。CFAの勉強法については色々な方がブログなどで説明をされていますので、それらも参考にされてください。

 

ここでは私の実体験を書いていきます。私がこの試験の勉強を開始したのは7年前であり、合格には6年を費やしています。レベル1,2、3と順番に一度で合格していけば最短で一年半で合格することも可能ですが、私はアセットマネジメント業界にいたわけではなく、ほぼゼロ知識からのスタートでした。正直統計については標準偏差の意味すらわかっていないという状態で、大学で全く勉強してこなかったことを後悔しながら勉強を開始しました。

 

香港人に聞くと、「レベル1は簡単。3ヶ月くらい真面目に取り組めば受かるよ。」と言われることがありますが。真に受けないほうが良いと思います。幼稚園のころから英語教育があり、あらゆる試験を受けつづけてきて、今現役で金融の世界で働いている香港人と私のような日本の大学をあまり勉強もせず卒業してしまった日本人では状況が全く異なります。

 

私の場合、レベル1からレベル3まできれいに一回ずつ落ちました。レベル1は一度落ちたあと、半年後の試験は勉強が間に合わずスキップしていますので、レベル1だけで二年くらい勉強していたことになります。とはいえ、もし独身で勉強する時間がとれていたら、一年で受かったかもしれません。産まれたばかりの子供がいたため、勉強時間は通勤のバスの中と出勤前のスタバだけという状態でした。香港のバスはよく揺れるので吐きそうになったことも何度もあります。

 

勉強法はほとんどの人が行うように、カプランのテキストを読みこんで勉強していきました。オフィシャルテキストではなくカプランを選んだのは、カプランの方が要約されているので早く読めるということもありますが、前述のように勉強時間はバスの中がメインという状態ですので、テキストを毎日持ち歩く必要があり、少しでも軽いテキストが良かったからです。オフィシャルテキストは紙質が良い分重いので、比較的軽いカプランのテキストをカッターで半分に切って読んでいくことにしました。

 

今思い返すと、一番大変だったのはレベル1です。私はどんな英語を読んでも頭で日本語に翻訳しないと理解ができないようになってしまっているため、やはり新しいことをはじめから英語で学習していくのは非常に大変でした。そのためAmazonで関連する日本語の参考書をたくさん買い込み、同時並行で読んでいくことにしました。日本のAmazonでCFAで検索するとおすすめに表示される本はほとんど買ったと思います。これだけで10万円くらはかかりました。統計にいたっては日本語の本ですら初めは意味がさっぱりわからず、どんどん初学者向けの本にさかのぼっていきました。結果CFAの計量分析の章に書いてあることがようやくうっすらとわかったのは勉強を開始してから一年たった頃でした。

 

 

◆レベル1

 

レベル1を1回目に落ちたときは、中途半端な理解で試験に臨んでいました。試験終了後には「意外と難しかったが簡単な問題もあったので、運良かったら受かってるかも。」と思いましたが、結果不合格でした。

 

一年後の再試験までに、カプランのテキストをもう一度読み込み、章末問題は全部解いた上で想定問題集も何回もやりました。想定問題集をやっていくと問題と答えを覚えてしまいます。本質がわかっているのか自問自答しながらすすめ、少しでも不安がある場合はテキストに戻って読み返すことをしました。結果、二回目は、「今回の試験は簡単すぎる。全員合格したんじゃないか。」と思えるほどでした。この感触についてはレベル1,2,3すべてに言えることで、少しでも不安のある結果ですとやはり不合格であり。絶対に自信があったときだけ合格となりました。そういう意味では非常によくできた試験だと思います。

 

 

◆レベル2

 

レベル2は、レベル1と同じ選択問題ですが、内容がぐっと深掘りされた上に、暗記しなくてはいけないことが格段に増えます。これもレベル1と同じように、おそらく本質がわかっていないままに試験に臨んだ一回目は不合格、夢でうなされるほどやりこんだ二回目はあっけないほど簡単で、結果合格となりました。

 

レベル2の勉強ですが、カプランのテキストと章末問題だけではなく、試験前にCFA Instituteのホームページに想定問題集が掲載されます。これを全て解いた上で印刷して何回も解きました。結果これが非常に有効で、似たような問題が本番でもたくさん出題された記憶があります。

 

 

◆レベル3

 

レベル3は、午前は筆記、午後は選択問題となります。筆記はエッセイだと誤解されることがありますが、要点を抑えて書けばいいので、エッセイのように長いものではありません。ただ、これもレベル1とレベル2同様、本質がわかっていないと何を書いていいのかさっぱりわからない内容が出題されます。ただ、ある程度パターン化はされていますので、過去問やカプランの想定問題集の答えを書き写し、覚えるまで実際に書いて何度も練習すれば大丈夫なはずです。問題は時間が足りなくなることです。最後の2、3問で簡単な問題が出題されることがあるので、筆がとまってしまったらその問題に拘らず次にいく勇気が問われます。

 

午後の選択式は、カプランのQBankを繰り返し解いて準備しました。全部で1600問ありましたが、全部解いた上で何回も繰り返しました。結果、2回目の挑戦で合格となりました。

 

レベル3に合格したらすぐにCFAの証明書がもらえるわけではありません。投資に関係する実務経験4年を満たしていることを申告し、CFA取得者からの紹介を得て、さらに年会費を払って会員になることが必要です。レベル3の発表から数ヶ月後で置き場にこまるほど巨大な証明書がCFA Instituteから郵送されてきます。

 

 

CFA受験者の傾向

 

香港でCFAの試験会場にいくと、受験者の多さに圧倒されます。受験者は香港人も多いですが、中国大陸から受験にくる方の方が多い印象を受けました。また試験前になるとスタバで勉強する受験者が増えてきます。2019年時点で香港でのCFA取得者の人数は7000人を超えています。日本は1000人強とのことですので、日本と人口比で考えると香港のCFAの割合の高さが伺えます。年齢は学生からかなり年配の方まで幅広く受験されています。

 

合格率はレベル1で40%程度、レベル2とレベル3では45から55%の間というのが例年の統計のようですが、あまりこの合格率を気にしても意味はありません。前述の通り、「本質がわかっていれば合格できるし、付け焼き刃では不合格となる。」試験です。

 

そのため、ショートカットはないことを覚悟した上で、やはり公式テキストかカプランのテキストをはじめから読んでいき、章末問題を真面目に解き、本質を理解した上で回答できるまで過去問と想定問題集を何回も繰り返し解くしかないと思います。ただ、実際の試験ではそれほど意地悪な問題は見たことはありません。ちゃんと理解できていれば解ける問題ばかりですので、真面目にコツコツ努力すれば合格できる試験です。

 

 

お金も時間もかかりますし、かなり大変な道のりとなりますが、金融業界での就職、転職を強く目指されているならば挑戦する価値は必ずあります。ぜひ受験されてみてはいかがでしょうか。

 

次のページは、「CFA Institute Investment Foundations Program」を解説します。

 

 

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