シンガポールにはシンガポール国立大学(NUS)、南洋理工大学(NTU)、シンガポール経営大学(SMU)と3つ有名な大学がありますが、今回はシンガポール経営大学(SMU) MBA留学中の方のインタビューをお届けします。
シンガポール経営大学(SMU) MBAは就職する上で役立つ実践的な授業をすることで有名です。果たしてどのようなプログラムなのでしょうか。
プロフィール
M.Sさん
■東京都北区出身
■慶応大学商学部卒業
■新卒で外資系メーカーに就職
■7年弱ヘルスケアと自動車部品の法人営業を経験
■2016年1月よりSMU MBA留学
Why MBA?
―MBAを目指されたきっかけは?
ずっとまえから起業に興味があったんです。でも、これまで従事してきた営業の仕事ではビジネスを回していく上で会社がどう動いているか、また、組織論や会計などのハードスキルを得るきっかけがほとんどありませんでした。起業をしようにも会社経営をする上でのベースとなる知識がなく、どこかで勉強したいという気持ちはあり、色々と調べたところMBAに行き着きました。
また、海外に行きたいという気持ちもありました。外資系の会社で働いていたのですが、海外に行けるチャンスはほとんどありませんでした。管理職クラスになれば海外出張もありますが、そこまでは到底待ちきれず、海外MBAへ行くという決意が固まりました。
Why Asia? Why SMU?
―海外MBAはどの大学を受験されましたか?
スペインのIE Business SchoolとSMUを受験して、両校からオファーをいただきました。最後まで悩んだのですが、”学校外でのコネクション作り”という点でSMUを選びました。
IEだと学校外で出会えるのが主にスペインの方、それに対してSMUはシンガポールにあり、そこでは世界中から人が来ていて、異なる文化に触れることができると考えました。というのも、これからアジアのマーケットが拡大していくにつれて、アジアの人脈を持っていることが一つの強みになると思っているからです。
―IEはFTのMBAランキングで世界12位の有名校ですが、それでもSMUを選ばれたんですね。
とても悩みましたが(笑)。
決め手となったのは”卒業後その国で就職できるか”と”費用対効果”でした。
就職に関しては、EUだと言語的なハードルがある一方で、シンガポールは日本人というプレゼンスがあり、英語でしっかりと自分の強みを伝えることができれば採用のチャンスがあると考えました。また、アジアMBAを卒業すればビザも取りやすいと聞いています。また、SMUは欧州のMBAに比べて格段に授業料が安く、費用対効果が良いと思いました。
それらに加えて、一番の決め手になったのは、さっき言ったことと関連しますが、”シンガポールは小さい国なので色んな人に会いやすい”ことですね。
―シンガポールで学ぶことの利点についてもう少し詳しく聞かせてください。
主に3つあると思います。
まず最初に英語が公用語であること。自分の英語力をブラッシュアップしながら、世界中から集まった様々なバックグラウンドの人とコミュニケーションを取ることができます。
2つ目に、アジアのハブということ。外資系企業がHQを構えていて、日本に居る時よりも大企業の人に会いやすいです。そしてメールの返信率も良い。オープンマインドな人が多いからだと思います。
最後に生活がし易いのも付け加えたいですね。SMUに留学する前に一度旅行で来たことがあるのですが、まったく違和感がありませんでした。また、食事もおいしく、治安も本当に良いです。
―シンガポールMBAの中でもSMUを選ばれた理由は?
SMUは一学年が64人と少人数で実践的な授業に惹かれました。実際に入学してみて、授業はディスカッションベースで進むことが多いですし、とても実践的です。また、少人数なので皆の顔が分かるというのはとても大きいです。
また、SMUは教育の質の向上のため、ハーバード大学などから教授を引き抜いてくる等、教授陣への投資も積極的に行っています。例えば、ハーバード大学から来た教授の組織論はとても面白く、生徒の意見を尊重しながら質の高いディスカッションに導いていきます。ハーバードの教授のことはほんの一例であり、SMUは進化の途上にあると感じていますし、今後も授業のクオリティーは上がっていくと思います。
受験生へメッセージ
学校選びにあたっては、ランキングよりもフィーリングの方が大事です。ブランドイメージにとらわれず、実際にアルムナイに会って、学校とのフィーリングを確かめることをオススメします。
また、あまり言及されていないことですが、ネットワーキングやインターンのことを考えると学校の立地は超重要です。もし可能なら一度学校をビジットして、立地や雰囲気を確かめた方が良いと思います。
MBAの学生はとても優秀な人が多いです。実際にSMU MBAの学生と絡む中で彼らの勢いを感じています。他国の生徒は、自国の成長に大きな自信と期待を持っており、文化面などでは一目置かれているものの、日本の経済成長に関しては既に遅れを取り始めていると見られていると感じることがあります。例えば、ケーススタディーなどでも、教授は”日本は昔はすごかったが、、、”というトーンで話していることもしばしばあります。
彼らには勢いがあり、彼らと触れ合うことで本当に刺激になります。とはいってもまだまだアジアMBAは発展途上なので、自分たちでアジアMBAを作っていこうという志のある方には是非SMU MBAをオススメします。