【MBA卒業後アジアで働く】アジアでキャリアを築く!中国長江商学院卒業生インタビュー

 

今回はMBA卒業後もアジアの現地で活躍している、中国長江商学院卒業生のインタビューをご紹介します。

 

プロフィール

 

A.Oさん
■中国長江商学院MBA2010年入学、11年卒業
■MBA前:米系証券会社、投資銀行業務(勤務地:東京)
■MBA後:日系事業会社、中華圏に関わる事業投資(勤務地:北京、香港)

 

Why Asia MBA?

 

-現在の職業・仕事内容・ロケーションについて教えてください。

現在、日系事業会社で中華圏に関わる事業投資に従事。MBA卒業後北京で2年、香港で3年勤務し、中国の金融会社や太陽光発電所運営会社、米国の大型蓄電池ベンチャー(大株主、経営者ともに中国人)への投資など計数百億円の事業投資を担当してきました。ここ一年は、中華系企業と共同で中国で成長性が高い日本企業への投資事業を任され、頻繁に日本に出張しています。

 

MBA前は、米系証券会社の投資銀行部門に勤務し、ベンチャーのIPOや大企業の日本国内及び海外でのM&Aの助言業務を20社以上担当。MBAを機に、業務は投資助言から投資主体へ、勤務地は東京から北京・香港へと変わり、留学期間を含めて中華圏生活は7年を過ぎました。

 

-アジアMBAを目指した理由について教えてください。

中国市場のポテンシャルの高さに惹かれたのが一番の理由です。米系証券時代は好景気に沸く日本と欧米に関わる仕事が多く、当然MBAも欧米を考えていましたが、2008年9月に発生したリーマンショックを境に、日米欧経済は失速し、4兆元(約52兆円)の大型景気刺激策を打った中国が一気に世界経済のけん引役になりました。留学した2010年は中国の名目GDPが日本を逆転した歴史的な転換点でした。

 

二番目の理由は「開拓者精神」。道が無いところに道を作り、社会に貢献する。当時、欧米にはないフロンティアが中国・アジアにはあるのではとワクワクしました。そんな想いを持って、MBA前は全く中国との接点はありませんでしたが、MBAを突破口に中国ビジネスに飛び込むことを決意しました。

 

After Asia MBA

 

-卒業後の就職においてアジア/グローバル関連の仕事を意識しましたか?また、なぜアジア/グローバルで就職しようと思ったのですか?

海外で働くことが高校のときから夢でした。1998年に国連タジキスタン監視団として現地の平和交渉をリードするなか、殉職された秋野豊氏の生き様に感銘を受け、高校生のときに世界を舞台に働くことを決めました。

 

MBA同級生は8割以上が中国人。同級生と学習や生活の苦楽を共にすることで中国社会、文化、価値観などの理解が深まり、そして、同級生の逞しさと優しさに触れることで彼らとともに成長していきたいと思うようになりました。MBA後はなんとか中国に残って仕事をしたくて就職活動をしましたが、中国語は日常会話程度、中国ビジネス経験ゼロだったため全滅。そこで、MBA後に中国語の学習に専念しながら就職のチャンスを待ち、8ヵ月後に北京で希望通りの職に就くことができました。

 

-就職活動でMBAのリソースをどう活用しましたか?

自力で就職先を探したのでMBAのリソースは活用していませんが、家族や親友といるような居心地の良い、同級生をはじめとする中国人コミュニティを中国で持てたことが中国に残って仕事や生活をする決意につながりました。

 

-現在の仕事においてアジアのMBAを経たからこそ役立っていると感じる点は何ですか?

投資の業界では、グローバルにみると中国が米国と肩を並べる規模に成長し、2016年で見ると日本の30倍以上に成長しました(※1)。中国MBAをきっかけに、上述のように中国や米国での投資業務に従事しています。グローバル志向な中国企業は世界中に事業を拡大しており、その大波に乗り、中国企業と共同で投資や事業を行うことで米国や東南アジアなどで仕事の機会が増えています。

 

また、中国のIT・ネット企業はグローバル戦略の一環で日本への進出も増えており、日中ビジネスを理解している日本人のニーズが高まっています。現在の勤務先では中国オンライン決済大手アリペイと提携して、日本市場を共同で開拓しています。空港や商業施設でのアリペイの導入が進み、急増する中国人観光客の利便性に役立っています。

 

さらに、同級生の躍進ぶりから大いに刺激を受けています。クラスメイトのひとりは、2013年に中国で子ども向けオンライン英語教育事業を起こし、既に従業員2千名以上、わずか創業3年でユニコーン(※2)の仲間入りを果たしました。中国の子どもたちに中国にいながらアメリカの正規の英語の授業を1対1形式でオンラインで受けられるサービスを提供しています。既に中国市場からグローバル市場への拡大を目指しており、とてつもない優秀さとバイタリティを持っています。長江MBAを経たからこそ出会うことができた異国のスーパーウーマンです。彼女と今後仕事をするのがとても楽しみです。

 

※1:2016年ベンチャー投資額:中国6.5兆円、米国6.4兆円、日本2,000億円。資本市場(上場株式市場)の調達額:中国33兆円、日本2.9兆円(出所:ドリームインキュベータレポート
※2:創業10年内に時価総額10億ドル(約1,100億円)以上の未上場会社

 

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