MBAランキングは複数調査機関があるのですが、その中でも影響力があるランキングの1つFinancial TimesのMBAランキング2020が1月に発表されました。アジアのMBAの今年の動向を見ていきましょう。
Global MBA ランキング2020
Global MBAランキングトップ10
昨年初めてアジアMBAでトップ5に入った中欧国際工商学院(CEIBS)が今年も引き続き5位にランクインしています。一方、INSEADがランキングを下げて4位になりました。
アジアMBAでトップ50にランクインした学校
注目すべきは、初めて中国大陸の学校が5校トップ50位以内にランクインしていることです。中でも、Shanghai University of Finance and Economics: College of Business(上海財経大学)は今年初めて、Renmin University of China Business School (RMBS)Featured business school(中国人民大学)は2年ぶりのランクインです。
MBAランキングトップ50エリア別内訳
中国大陸だけではなく、トップ50校のエリア別の内訳はアメリカ53%、ヨーロッパ22%、アジア25%とアジアMBAは既にヨーロッパを上回る存在感となっています。
ランキング推移
アジアMBA主要校の過去5年間ランキング推移
傾向としては、中欧国際工商学院(CEIBS)とシンガポール国立大学(NUS)が近年ランキングを伸ばしてきています。
卒業3年後の平均給与の過去5年間の推移
全学校ともに右肩上がりではあるのですが、中でもシンガポール国立大学(NUS)と中欧国際工商学院(CEIBS)の上昇率が高いことがわかります。Financial TimesのMBAランキングでは、評価配分が「MBA取得後3年後の平均給与」20%、「MBA取得前から卒業後の給与上昇率」20%と、給与パフォーマンスがランキング順位に大きな影響を与える構造になっています。MBA取得の目的の1つである、「キャリアアップ=給与アップ」した実績が高い学校が上位に上がってくる傾向となります。
Global MBA ランキングトップ100にランクインした学校の給与上昇率トップ10
同じく、「MBA取得前から卒業後の給与上昇率」の上位10校を見てみると、8校がアジアの学校となります。中でも今回トップ50にランクインした中国大陸5校は全てこの中に入っており、中国大陸、インドといった国の経済成長率が比較的高いエリアでは、MBA取得が給与アップのステップアップになっていると言えます。
ここまでFinancial Times Global MBAランキング2020のアジア各校の状況を見てきました。全体の傾向としては、年々アジアMBA各校のランキングは上がり、評価が高まっていること、中でも中国大陸MBA各校が大きく躍進する結果となりました。
ただ、ランキングは1つの指標にすぎません。ランキングが高ければ、良い学校であり、自分にあうとも限りません。特にアジアMBAはエリアによって、学校によって、それぞれ特徴が大きく異なります。MBAランキングは参考程度とし、Webの各学校情報、アドミッション、卒業生・在校生との交流、キャンパスビジットなどを通して、是非自分に合う学校を探し出してみてください。
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